山梨工場 舞台照明歴史資料
展示室のご紹介
山梨工場には、100年の歴史の中で丸茂電機が開発してきた調光装置、照明器具の数々が展示された「舞台照明歴史資料展示室」があります。
なお、見学については完全予約制です。
ご希望の方は、本社営業部までお問い合わせください。

主な展示内容
U型多分岐式調光変圧器と調光操作盤
(1936年製造 弥栄会館 納入 )
※重要科学技術史資料(愛称:未来技術遺産)第00383号



1936 年に京都祇園の弥栄会館に納入された初期型のU 型多分岐式調光変圧器と調光操作盤です。
これらU型多分岐式調光装置は、通称「オートトランス」と呼ばれ1933年に丸茂電機が世界で初めて開発してから、
以後30年以上にもわたり、日本の舞台照明用調光装置のスタンダードとして使用されていました。
調光変圧器と調光操作盤の両方が良好な状態で現存する我が国最古の舞台照明用調光装置として、
2025年に国立科学博物館が認定する重要科学技術史資料(愛称:未来技術遺産)に登録されました。
調光動作はできませんが、モーターによる電動操作を再現しています。
CR型変圧器式調光装置
(1936年製造 弥栄会館 納入)
※重要科学技術史資料(愛称:未来技術遺産)第00384号

1936年に京都祇園の弥栄会館に客席照明用として納入されたCR型変圧器式調光装置です。
現存するCR型変圧器式調光装置としては我が国最古のもので、
2025年に国立科学博物館が認定する重要科学技術史資料(愛称:未来技術遺産)に登録されました。
電動モーターによる調光動作を行えるよう修復されています。
U型多分岐式調光変圧器と調光操作盤
(1966年製造 京都教育文化センター納入)

1966年に京都教育文化センターに納入されたU型多分岐式調光変圧器と調光操作盤です。
展示、保存用に調光変圧器と調光操作盤を一体型にして再整備しています。
実際に数台のスポットライトと接続されており、手動による調光操作を再現できます。
その他の調光装置

(1972年開発)

その他、サイリスタを使用した集中制御型調光器盤「ユニレールディマー」や、昭和初期に製造された調光抵抗器や小型調光変圧器、
「ユニバーサルディマー」などの調光ユニット、さらに舞台照明用マイクロコンピュータ「MALIAC-8」など
『技術のMARUMO』としての足跡を展示しています。
舞台照明器具

帝国劇場で使用されていたアークピンスポットライトや、旧式の効果器、平凸レンズスポットライト「C-8」など
1950年~1960年代に活躍していた照明器具を中心に展示されています。
パネル展示・資料


調光装置の歴史や弥栄会館のU型多分岐式調光変圧器・操作盤の解説、戦前・戦後の代表的な照明器具をパネルで紹介。
ショーケースには創業者である丸茂富治郎ゆかりの品々や、1930年代~1970年代までのカタログ、
学生やアマチュア向けに発行されていた「マルモライティングニュース」が展示されています。